店舗をリニューアルする際や、居抜き店舗への移転の際などには、既存の設備を見直すことでさまざまなメリットを得られることがあります。例えば照明をLED化することで、電気代の節約を始め店舗の費用対効果を高めることが可能になります。実際、多くの店舗では従来使用していた照明器具からLED照明に切り替えが進んできています。しかし、LED照明器具や電球が高いためLED化を躊躇されている事業主様、店舗のオーナー様が多くいらっしゃることも事実です。

そこで今回は、店舗の照明をLED化するメリットについて、従来の照明と比較しながら解説をいたします。

LEDの特徴と導入のメリットについて

蛍光灯などの従来の照明と比較しながらLEDの特徴をお話しし、店舗照明のLED化と導入するメリットについてご紹介いたします。

寿命が長いLED照明

従来の照明と比べた場合、LED照明は寿命が非常に長いという特徴があります。
平均寿命について、蛍光灯および白熱電球とLED照明を比較すると次のようになります。

・蛍光灯、白熱電球　約2,000〜10,000時間
・LED照明　　　　　約40,000時間

使用する環境や器具によっても異なりますが、LED照明は平均約4倍以上の寿命の長さとなります。このため電球を交換する手間や頻度を少なくすることができます。

長期的なコスト削減の効果

LED照明の価格は従来の蛍光灯や白熱電球と比べ高価ではありますが、寿命が長いため交換の頻度は少なくなります。このため長期的に見てコストを比較した場合、LEDの方が費用を抑えることができます。
また、蛍光灯や白熱球と比べ消費電力が小さいLED照明は、電気代を節約できるメリットもあります。40Wの白熱電球と同じ明るさのLED照明と比較した場合、LED照明の消費電力はおよそ1/3となり、大きな省電力効果が得られます。年間の電気代で比較した場合、LED照明の方が約3,000円も安くなるので、結果的に低コストでの運用が可能になります。

発熱量が大幅に少ない

蛍光灯や白熱電球はフィラメントに電流を流すことで発光、発熱します。白熱電球はランプのガラス表面でも100℃～180℃くらいまで熱くなり、蛍光灯でも点灯時には両端のフィラメント部分が70℃～80℃にまで上昇します。
一方で、LED照明の発熱温度は50℃程度で蛍光灯や白熱電球よりも低いため、FF照明の熱による色あせや焼けも防ぐことができます。
また、手が届く範囲に照明がある場合、高熱を発する白熱電球などでは火傷をする可能性があるため、安全性の面でもLED照明は優れています。
さらに夏場の冷房の消費電力低減効果も見込めます。店舗全体の環境としてとらえた場合、発熱温度が低いと結果的に電気代の削減につながるなど、そのメリットは大きいです。

事故や災害発生時の安全性が高い

店舗を運営する側の責任として、来店されるお客様の安全を守ることも必要です。店内で事故が起こった場合や、災害発生時のことも想定しておかなければなりません。

蛍光灯や白熱電球はガラスでできているため割れやすく、落下した場合や人と接触してしまった場合はとても危険です。
一方LED照明では、ガラスではなくポリカーボネートという樹脂素材が使われているため、衝撃に強く割れにくい特性があります。仮にLED照明が落下したとしても割れて散乱するといったことはありません。
安全対策のひとつとして、いざというときのために危険を排除しておくという考えは、店舗運営者として必要なことです。

LED化のデメリットは？

先にご紹介した通り、店舗の照明をLED化することで得られるメリットは多くあります。しかしデメリットもいくつかありますのでぜひ知っておいてください。

初期導入コストがかかる

LED化を行う際にはLED電球の購入だけでなく、照明工事が必要になることもあります。全ての照明をLED化するとなると、初期導入費用は想像以上に高くなることがあります。しかし、長い目で見ればLED化を行うことでコスト削減に繋がります。LED電球は徐々に価格も下がってきており、工事を依頼する業者によっても費用は変わってきます。実績の豊富な業者に相談すると、コスト削減に関する提案や導入プランについても提案をしてもらうことができます。導入時に掛かる費用と、コストを回収できる期間を計算して導入を進めていきましょう。

暗く感じることがある

一般の電球や蛍光灯は全方向に光を放射しているため周囲が全体的に明るくなるのに対し、LEDでは特定の方向を　照らす特性があります。
そのため、取り付ける場所や角度によってはLED化を行ったことで暗く感じることがあります。

LED電球を選ぶときには、ワット（W）ではなく光の量を表すルーメン（lm）の値を参考に選ぶと良いでしょう。また、光の広がり方（配光）についても種類があり、配光が広い「散光形」や、狭い「集光形」を使い分けることもできます。
LED化を依頼する専門業者にも相談をして、照明の設置場所や店舗のイメージなどから最適なLED電球を提案してもらうと安心です。

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まとめ

今回は、店舗の照明をLED化するメリットについて解説しました。
LED照明は発光ダイオードを使用した従来にない新しい技術を用いた照明です。
従来の照明器具の多くの問題点を改善し、費用対効果の高いメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。店舗をLED化する場合は、LED器具の購入等で初期費用が必要となるため、ご予算に合わせたLED化プランの作成を依頼することをおすすめします。

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