誘導灯をLED照明へ入替えるメリットをご紹介
誘導灯とは、避難が必要なときに非常口や避難通路の場所を示すもので、初期段階の避難誘導を目的とした照明です。
この誘導灯を、LED照明に入れ替えるとき、どのようなメリットがあるのでしょうか?
今回は、誘導灯をLED照明に入れ替えるメリットについてご紹介していきます。
また非常灯の点検基準は製造時期や機種などにより異なるため、こちらについても確認していきましょう。
目次
誘導灯をLED照明に入れ替えるメリットは?
従来の誘導灯では蛍光ランプの一種である冷陰極管が使用されていました。この冷陰極管は一般的な蛍光灯よりも径が細く、電気機器の内部照明などに使用されています。
これらの誘導灯をLED化した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここではそのメリットについてご紹介していきます。
高周波電源装置が不要
誘導灯ではランプ形状が蛍光灯よりも小型に製作でき、長寿命という理由から冷陰極管が使用されてきました。しかし冷陰極管は50Hz~60Hzの商用交流では点灯できず、点灯させるためには専用の高周波電源装置が必要になります。LED誘導灯では高電圧を発生する電源部が不要になるため、全体的にコンパクトな設計になっており、内部の配線スペースが広く配線処理が行いやすくなっています。
節電効果が期待できる
LED照明は電気を直接光に変換するため、エネルギー消費が大変少ない特性があります。従来の冷陰極管を使用した誘導灯は、4.5W程度の消費電力ですが、LEDを使用した誘導灯では2W程度で同じ明るさを確保することができます。このため消費電力は格段に少なくなりますので、節電効果が期待できます。
非常時にもメリットが
被災時に電源が喪失してしまい、非常灯が蓄電池での駆動に置き換わった場合でも、少ない容量の蓄電池で長期間点灯させ続ける事ができます。これは消費電力が小さいLEDならではのメリットであると言えます。
誘導灯の交換時期は?
誘導灯は火災などの災害時、正常に機能できるよう「消防法」で維持管理が義務付けられています。
照明器具である以上、交換時期・耐用年数の目安を参考に交換する必要があります。
誘導灯の交換時期についてご紹介していきます。
照明器具の寿命について
誘導灯の照明器具本体は8〜10年が交換の目安となります。
この目安とは、劣化が進み器具の故障が増える時期を指します。
一方、ソケット等の絶縁物の劣化によって、安全に使用できなくなる「耐用限度」は12〜15年となります。
マークによる識別方法
誘導灯器具には設置した年数を記載した「設置年シール」や色分けされた「認定マーク・評定マーク」で交換時期を確認する事ができます。
ランプの交換時期の目安について
誘導灯のランプや蓄電池は消耗品のため一定期間使用すると交換が必要となります。交換時期については、誘導灯器具に付属しているモニターの点灯状態で異常を確認、判断することができます。
モニターが消灯している場合は、誘導灯ランプは正常な状態ですので、ランプや蓄電池を交換する必要はありません。
モニターが赤に点灯している場合はランプの交換時期のサインで、緑に点灯している場合は蓄電池の交換時期のサインですので、ランプ・蓄電池の交換を行いましょう。
ランプの耐用年数は?
誘導灯ランプの耐用年数は、種類によって異なります。
それぞれの目安を参考に交換しましょう。
誘導灯ランプの耐用年数
※12時間点灯した場合の目安
・蛍光ランプ20W 8,500時間 約2年
・蛍光ランプ40W 12,000時間 約3年
・コンパクト形蛍光ランプ 3,000~6,000時間 約0.7~1年半
・LEDランプ 60,000時間 約14年
このようにLEDランプでは、蛍光ランプと比べ大変長寿命である事が分かります。
LEDではランプ交換の頻度が少なく済むため、作業効率も大幅にアップします。
蓄電池交換の目安について
非常時にランプを点灯させるための電源となるのは「蓄電池」です。
蓄電池の交換時期の目安は4〜6年です。使用期間を過ぎると、外観上には異常がないように見えても中身は劣化が進んでいます。
蓄電池に異常がある状態では、避難時に点灯し続ける事ができませんので、必ず交換する必要があります。交換の目安は、ランプと同様、モニターの点灯状態で判断することができます。
点灯時間の基準は?
誘導灯で定められている点灯時間の基準は20分となります。
電池の使用期間が4〜6年経過した場合、上記点灯時間を維持することが難しくなります。
また、誘導灯は6ケ月に1度の点検作業が義務付けられていますが、点検の度に20分間点灯できているか検証するのは手間がかかります。
蓄電池の交換時期を目安に、早めに交換しておくことをお勧めします。
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誘導灯は「消防法」「建築基準法」で定められた基準で維持管理が必要です。
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まとめ
今回は、誘導灯をLED照明へ入れ替えるメリットについてご紹介しました。
災害時に点灯する必要のある誘導灯ではLEDに入れ替えた場合、交換頻度や節電効果などの面で、大きなメリットがあります。
また照明器具、ランプや蓄電池などそれぞれ寿命の目安を参考に、点検を実施の上、交換する必要があります。
誘導灯をLEDに入れ替えた場合、大変長寿命である事もご理解頂けたかと思います。
誘導灯のLED
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